2012年06月14日
北海道で道内の健康食品・化粧品産業バリューチェーン調査
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

北海道経済産業局は、日本政策銀行に委託して「北海道における健康食品・化粧品産業のバリューチェーンに関する調査」を実施した。

これは、道内の健康食品及び化粧品関連の産業について、バリューチェーン(価値連鎖=原料から最終製品までの付加価値を生み出す連続したプロセス)を調査することで、問題点を明らかにする狙いで実施した。

調査結果によると、道内健康食品・化粧品企業は「最終製品に近い製造工程を道外に委託している」ケースが多いことがわかった。とくに、道内バイオ企業の製造工程では、70%の企業が「製造工程の一部または全部」を道外に委託している。その理由は「道内に委託可能な企業がない」「技術力・ノウハウの欠如・不足」を挙げている。
このため、道外の製造委託先に一度輸送し、製品を道内に送り戻すため、余分な中間物流コストが発生する課題を抱えていることがわかった。

具体的には、「健康食品関連では、道内に打錠、カプセル化、顆粒化の製造工程がない」、「化粧品関連では、道内にメイクアップ化粧品の製造工程がない」との報告が寄せられた。

余分な中間物流コストが発生しているわけだが、「製品価格で吸収可能」と判断している。しかし、道内で一貫生産する方が経済合理性に優れるが、「そもそも、道内の受託製造企業の情報が一元的に把握できず、委託先が見つけられない」と指摘されている。
このため北海道経産局では今後、こうした課題への対応策を北海道科学技術総合振興センターなどと連携して検討していく方針である。