2012年06月26日
東邦テナックス、ニッケル被覆炭素繊維の生産能力を倍増
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:帝人

帝人グループで炭素繊維の生産販売を展開する東邦テナックス(本社・東京都千代田区、亀井範雄社長)は、拡大する電磁波シールド用途に対応するため、三島事業所におけるニッケル被覆炭素繊維の生産設備増強を決めた。

能力は明らかにしていないが、「現状の約2倍の生産体制を構築する」としている。完成は2013年1月の予定。

同社が独自に開発したニッケル被覆炭素繊維は、炭素繊維にニッケルをコーティングすることにより、炭素繊維の優れた機械特性に金属並みの導電性を付与した高機能性繊維である。これを短くカットし、樹脂などに混ぜて成形するだけで、高強度で電磁波を遮蔽することができる筐体や部品の製造が可能になり、環境に配慮した電磁波シールド特性を有する製品を低コストで製造できる。

今後は、電子機器用途に加え、電気自動車や航空機などの用途に向けて展開していく方針である。
能力増強に伴い、20億円以上の売り上げを目指す。