2012年07月12日 |
帝人化成、豊田合成と共同開発の自動車樹脂ボディ素材を本格展開 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:帝人化成 |
帝人化成(本社・東京都千代田区、福田善夫社長)は、高い寸法精度や成形性、良好な外観特性を兼ね備え、自動車の軽量化だけでなく、従来の金属素材では不可能なデザインの成形を可能にした自動車樹脂ボディ素材「パンライトAM-9937F」を豊田合成と共同で開発し、本格的な市場開拓に乗り出した。 開発した新素材「パンライト」は、ポリカーボネート樹脂にポリエステル樹脂を混合して新しい物性を持たせたポリマーアロイである。特殊な微細繊維をフィラーとして配合することで、高い耐熱性や成形性、耐衝撃性、防錆性などの特性を維持したまま、従来の樹脂では実現不可能であった高い寸法精度と良好な外観特性を両立している。 これにより、従来の金属素材では難しかったデザインの自動車パーツを製造することが可能となり、この特性が評価されてトヨタ自動車のLEXUSのプレミアムセダン「HS250h」にもラゲージドアガーニッシュ素材として採用された。これまで、鋼板が使用されていた箇所の素材として使用することで、鋼板比で約20%の軽量化が期待できる。 帝人化成では今後、金属代替素材として求められる耐衝撃性や寸法精度などの多くの特性に加え、樹脂ならではの成形性を活かし、自動車のボディ・ガーニッシュなどを中心とした外装・外板用途に展開する。2020年度までに年間100億円規模の売上高を目指す。 |