2001年01月15日 |
昨年のエチレン総生産量、前年比99%の761万3,400トン |
2Qと4Qの誘導品出超量の縮小が影響、12月は5.9%減 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:昭和電工 |
通産省製造産業局は15日、昨年12月におけるわが国のエチレン生産速報をまとめた。それによると、11センターによる同月の総生産量は65万6,400トンで、前月比は104.3%、前年同月比は94.1%となっている。4ヵ月連続の前年同月割れである。もっとも、前年12月の生産量は69万7,400トンで他の月を大きく圧倒する史上最高の規模であった。 昨年12月の定修による運休プラントは皆無である。同月の平均操業率は95・9%で昨年1年の中では最も低い率となっている。 12月の総生産量が前年同月を下回ったのは、昭和電工が9月から大分工場の年産22万1,000トン能力設備の操業を停止したことで全体の設備能力が若干縮小したのと、主要誘導品の輸出の低迷に対処して多くのエチレンセンターが年終盤に生産調整に乗り出したことによるところが大きいと見られる。 これに伴う昨年1~12月のエチレンの総生産数量は761万3,400トンとなった。前年比は99.0%である。史上最高となった一昨年の768万6,600トンに次ぐ大きな規模ながら、わずかとは言えマイナス成長となった点が注目される。 月別に見ると、3月から6月までと、9月から12月までがともに前年割れとなっている点が目を引く。これらの時期は、エチレンならびに主要誘導品の輸出が大幅に落ち込み、その結果、出超量が目立って縮小してエチレンの必要量が減少したときである。特に9月以降は、原料ナフサの高騰によって輸出採算が一気に悪化する事態も生じただけにエチレンセンター各社に取ってはこれまで以上に厳しい期間となった。 http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/trade/9699b>エチレン換算輸出入実績・月別(表) http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/trade/b95hq>エチレン換算輸出入実績・通年、半期、四半期別(表) |