2012年07月12日 |
昭和電工、植物由来の生分解性樹脂「ビオノーレ」量産化 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工は12日、生分解性ポリエステル樹脂「ビオノーレ」の原料コハク酸を、植物由来の「バイオコハク酸」に切り替えて量産化することに成功したと発表した。龍野事業所(兵庫県たつの市)に年産3000トンの大型プラントを完成し、フィルムグレードとしてサンプル出荷を開始した。 従来の「ビオノーレ」は、使用後に水と炭酸ガスに分解される分解型の生分解性樹脂として需要を伸ばしてきたが、主原料のコハク酸は石油系だった。 このため新たに、デンプンや糖を原料としたコハク酸「バイオコハク酸」に原料を切り替え、完全植物由来の生分解性樹脂とした。これによりCO2排出を抑制し、環境負荷に一層の貢献ができるとしている。 バイオコハク酸を原料にした生分解性樹脂は、欧米メーカーの間では計画が盛んだが、日本では昭電が初めての事業化となる。製造コストも大幅低下が期待されている。 まだフィルム用グレードが中心だが、今後は農業用やごみ袋などの分野に需要の拡大が見込まれている。 海外のフィルムメーカーなどからも注目され、すでに衣料ブランド向けとしてインドへの輸出が決まっている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1342083380.doc |