2001年01月15日 |
出光石化、リサイクルを視野に入れたSPSザレックDシリーズを上市 |
ラインアップは4シリーズに拡大/広範囲の温度領域をカバー |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
出光石油化学は12日、リサイクルを視野入れたSPS(シンジオタクチックポリスチレン)「ザレック」の新たなラインアップとして、「ザレックD821」を上市した、と発表した。 Dシリーズは、非晶性材料の特長である優れた寸法精度と低ソリ、また結晶性材料であるSPSの有している優れた耐熱性、耐薬品性(耐油性等)を兼ね備えた材料で、120度までの使用環境下に対応可能なグレードを有し、ファンモータや工作機械ハウジング等への採用が始まっている。さらに寸法精度の向上と耐グリース性等からCDやDVDドライブのシャーシ材料としての引き合いも増えており、現在ユーザーが評価を進めている。 Dシリーズの特長として同社では、(1)多種の樹脂材料をPS(ポリスチレン)系材料で統一することによりリサイクルへの対応が容易、(2)PPE(ポリフェニレンエーテル)、PC、ABS樹脂等の非晶性材料でよく問題となっている耐薬品、耐油性に優れている、(3)120度の環境下で使用可能な耐熱性、(4)ソリや変形が少なく寸法精度に優れ、精密成形品に適している、などを挙げている。 今回、SPSのラインアップにDシリーズが加わったことにより、高耐熱タイプのS、Cシリーズ、汎用タイプのEシリーズと合わせ4シリーズを構成、広範囲な温度領域のカバーすることができるとしており、家電やOA機器などの各種製品でザレックによる材料統一が可能となり、リサイクルへの対応が容易になると見ている。 なお、Dシリーズの用途としては、(1)CD-ROMやDVD等のシャーシー、複写機等OA機器の機構部品、(2)ファンモータ、エアコンのクロスフローファン、(3)工作機器、計測機器のハウジング、(4)コネクタやスイッチ、端子台等の各種機構部品などに焦点を当てている。 |