2012年07月24日
横浜ゴム、国内5工場で生物の観察・保全活動を強化
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:横浜ゴム

横浜ゴムは23日、生物多様性保全活動を強化すると発表した。同社は2010年7月、多様な生物の保全と持続可能な利用を目的として、独自の「生物多様性ガイドライン」を制定。行動指針の一つに「生物多様性への影響の把握と低減」を掲げ、「自然生き物健康診断」を事業所周辺で実施してきた。

2011年度の三重工場に続き、2012年度上期には新城、三島両工場、下期からは茨城と長野工場でそれぞれ活動開始する。

タイヤの生産には、天然ゴムをはじめ、鉱物、水など多くの“自然の恵み”に支えられている。このため自然環境を大切にし、保全に力を入れていこうという趣旨。

三重県伊勢市にある三重工場は、設備冷却水を近隣の宮川水系から取水し桧尻川へ排水している。
三重工場の「自然生き物健康診断」では、県が主催する宮川上流の水源保全に向けた植樹活動「企業の森」への参画だけでなく、宮川下流域の鳥類観察(ケリ、モズ)、桧尻川の水質調査と生物観察(メダカ、トンボ類)、桧尻川と繋がる伊勢湾流域の清掃活動、外来植物(コマツヨイグサなど)の駆除と、在来植物(ハマヒルガオ、ハマゴウ、ハマボウフウ、チガヤ)の保全などを進めている。

2年目の今年は、従業員たちがグループで計画を立て、交代で調査活動を行うなど、さらに積極的な活動に発展しており、地域とのコミュニケーションも一層活性化してきた。

新城工場(愛知県)では、今年度から豊川水系の取水と排水への影響調査を開始したほか、同水系の水源に位置する県内有数の棚田、「四谷千枚田」の保全活動に取り組む。また三島工場(静岡県)では、「湧水の都」といわれる豊かな水に恵まれた三島市の住宅街に隣接するため、近隣住民に配慮しながら活動を進める。