2001年01月12日
ペトロケミヤの新エチレン装置も稼動開始
サウジの当面の新増設プラント出揃う
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井物産

 三井物産など大手商社によると、サウジアラビアのペトロケミヤはこのほどアルジュベールで年産80万トン能力の増設エチレンプラントの操業を開始した。これによって同社のエチレンの総設備能力は同240万トンとなった。
 サウジアラビアでは、一昨年いらい、ヤンペット、ケミヤ、ペトロケミヤの3社が相次いで大型エチレンプラントの新・増設工事に取り組み、うち、ヤンペットは昨年夏に同80万トン装置を、またケミヤは昨年11月に同70万トン設備をそれぞれ完成し、ともに昨年11月下旬からから本格操業に入っている。
 これに加えて今回ペトロケミヤが増強工事を完工して稼動に入ったことで、同国における当面のエチレンプラントの設備投資は一先ず完了したことになる。これに伴う同国のエチレン設備能力は、サダフの同105万トン、ヤンペットの同160万トン、ケミヤの同70万トン、ペトロケミヤの同240万トンの合計同575万トンとなった。これに合わせて、ポリエチレンやEGなどの誘導品設備も大幅に増強されている。
 わが国の石油化学企業の中には、この結果、サウジアラビアで生産される誘導品のうちの6割前後が中国を始めとしたアジア市場に流れてくるのではないかと見る向きが増えている。
 なお、サウジではこれに続いて2003年から2004年にかけて再び石油化学プラントの新・増設ラッシュが始まる見通しにある。