2012年07月31日
東レ、チェコで水なし平版生産工場を新設
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

東レはこのほど、チェコの100%子会社であるトーレ・テキスタイル・セントラル・ヨーロッパ(TTCE)で、水なし平版の生産工場を建設することを決定した。約50億円を投じ、2014年1月の稼働開始を目指す。

TTCEは、裏地用途など向けポリエステル長繊維織物の製造・販売会社として設立し、2005年から欧州向け新聞印刷用途の水なし平版の裁断加工を行っている。これまで欧州向けには日本から水なし平版を輸出し、TTCEで裁断加工して出荷していたが、欧州における新聞印刷用途の需要増加に伴い、フル生産を続けている岡崎工場に加え、新しい生産拠点が必要と判断、チェコでの新設を決めた。

今回新設する設備は、水なし平版として日本に次ぐ欧州初の大型専用工場であり、生産能力は現在の岡崎工場の設備とほぼ同じで、岡崎工場と合わせ約2倍になる。

水なし平版印刷というのは、印刷工程で揮発性有機化合物(VOC)を発生させる「湿し水」を一切使用しない環境に優しい印刷方式である。2005年に欧州で初めて新聞印刷用途で採用されて以来、現在の欧州向け販売量は5倍に拡大している。