2001年01月10日 |
蘭DSMと英BP、ポリオレフィンの高スループット実験手法開発で共同研究 |
新触媒や新製品の開発をスピードアップ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:DSM |
蘭DSMと英BPは現地時間の10日、ポリオレフィン系樹脂向け新触媒の開発をスピードアップするためのツールおよび手法の開発について共同研究を進めていることを明らかにした。両社はいくつかの技術パートナーやサプライヤーとともに、ポリエチレンやPP(ポリプロピレン)を含めたポリオレフィン系樹脂の高スループット実験(HTE、high throughput experimentation )の開発を共同で行っており、HTEを用いれば正確かつ並行的に実験を行うことが可能なため、新規ポリオレフィン系製品の開発期間を短縮できると見ている。 DSMリサーチのEmmo Meijer社長は、「DSMは材料工学において常に技術的リーダーでありつづけることを約束する。今回の共同研究により、我々がすでに開発している技術を確立するとともに、この急速に進歩する分野において常に先頭を走りつづけることができるだろう」と語った。またこれに続けてBPケミカルズのテクノロジー部門ゼネラルマネージャーであるPeter Williams氏は、「これは両社の様々な才能を結集することにより、HTE手法の最高水準を目指すための革新的でエキサイティングな共同研究である。また、我々のポリオレフィン技術開発に対するアプローチを変えることで、結果的に先進的な触媒および製品開発の時間を短縮することができるだろう」と語った。さらにEmmo Meijer社長は、この協力関係が触媒研究のための先進的で競争力のあるツールの開発を含むものであることを強調し、「BPとDSMはそれぞれ独自にHTE技術を採用し、新製品の開発を一緒に行うことはないだろう」としている。 HTEは、化学分野の研究開発で急速に注目されている手法で、研究開発の成果を増大させることを目的とした方法、概念として位置付けられている。開発されたツールにより、小規模でも多くの触媒や条件のスクリーニングを行うことができる。またほとんどの実験段階でロボット工学やその他のオートメーション工学が用いられる。 |