2012年08月09日 |
帝人、中国におけるポリエステルのリサイクル合弁を設立 |
【カテゴリー】:経営(海外) 【関連企業・団体】:帝人 |
帝人は9日、中国でポリエステルのケミカルリサイクル事業を展開する合弁会社の設立を決定し、中国の有力企業である精工控股集団有限公司(本社・浙江省紹興市)と合弁契約を締結したと発表した。これは、今年3月に帝人が中国化学繊維工業協会と合意した相互連携プロジェクトの第1弾となる。 合弁会社は「浙江佳人新材料有限公司」(本社紹興市)で、資本金は5000万USドル、出資比率は精工集団51%、帝人49%。 中国では、ペットボトルなどマテリアルリサイクルについて広く展開されているが、染料や顔料、加工剤などの異素材を除去することができず、古着などは廃棄物として焼却するか、フェルト材など限られた用途にしか再生できないのが現状である。 合弁会社は、中国最大規模の繊維製品産地である紹興市に本社・工場を置き、ケミカルリサイクルおよびリサイクルポリエステル繊維の製造販売を実施し、中国独自の循環型リサイクルシステムの構築を目指す。 具体的には、約60億円を投じてリサイクルDMT(テレフタル酸ジメチル)製造設備、重合設備および製糸設備を設置し、ポリエステル繊維屑や使用済みポリエステル製品などを原料とするケミカルリサイクルにより、石油から生産するのと全く同品質のDMTを製造する。 リサイクルによるDMT生産能力は、第1期として年産2万トン、第2期として年産5万トンの増設を行い、年産7万トンの生産体制を構築する計画である。早急に合弁会社設立の手続きを完了し、今年11月にはプラントの建設に着手、2013年度末の操業開始を目指す。合弁会社の売上高は、初年度100億円を計画している。 |