2012年08月23日
理研、安全性の高いiPS細胞を国内外の大学・研究機関へ提供開始
【カテゴリー】:行政/団体(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所は23日、理研バイオリソースセンター(理研BRC)を通して、センダイウイルスベクターを用いて樹立した安全性の高いiPS細胞(人工多能性幹細胞)やその派生細胞を、国内外の大学・研究機関への提供を開始したと発表した。

理研BRCはこのほど、センダイウイルスベクター技術の独占的実施権を保有するディナベック社(長谷川護社長)との間で「センダイウイルスベクタートランスファーライセンス学術研究向け覚書」を締結したのに伴い、国内外の研究者がセンダイウイルスベクターを用いて樹立したiPS細胞をディナベック社にライセンス料を支払うことなしに学術研究向けに広範に提供することが可能になった。

さらに、非営利機関がセンダイウイルスベクターを用いて作製したiPS細胞を理研BRCに寄託することも可能にした。
このように、iPS細胞を利用した関連研究を加速させる仕組みが構築されたわけで、iPS細胞関連研究分野の発展に貢献することが期待される。