2012年09月14日 |
農研機構、L-カルニチンで牛の体外受精卵生産率大幅改善 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農林水産省の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は14日、東京大学大学院および秋田県畜産試験場と共同で、健康食品の素材として利用されているL-カルニチンを培養液に添加することで、牛の体外受精卵の生産率や凍結保存後の生存率を大幅に改善する技術開発に成功したと発表した。 具体的には、L-カルニチンを培養液に添加することで、添加しない場合に比べて牛の体外受精卵の生産率を32.4%から44.6%に、また、凍結保存後の生存率を66.9%から91.0%に向上させることに成功した。 これらの効果は、培養液1ミリリットル当たり0.6ミリグラムのL-カルニチン(4円相当)の添加で得られる。 なお、培養液1ミリリットルは、約200個の牛の受精卵を培養できる量である。安価なうえ、硬化も大きいことから、牛の受精卵の体外生産や凍結の現場での積極的な利用が期待される。 |