2012年09月20日 |
産総研、マグネシウム合金で調光ミラー開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:産業技術総合研究所 |
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は20日、NEDO若手研究グラントの一環として産業技術総合研究所が、鏡状態から透明状態、透明状態から鏡状態に戻す1サイクルとした切り替えで、1万サイクル以上(1日に朝と夕方の2回切り替えたとき、約30年に相当するサイクル数)の耐久性を持つ調光ミラーを、マグネシウム・イットリウム系合金の薄膜材料を用いて実現したと発表した。 窓ガラス外の光を室内に取り入れるために必要だが、同時に大きな熱の出入り口ともなっており、建築物の断熱を妨げている。こうした光や熱の出入りを調節(調光)するには、ガラスを鏡状態と透明状態に切り替えできる調光ミラー必要となる。 この調光ミラーを活用することにより、オフィスビルなどの冷房負担を大幅に低減する窓ガラスが実現する。 産総研では2002年から調光ミラー用薄膜材料の研究開発に着手。マグネシウム・ニッケル合金を用いた調光ミラーの窓ガラスへの応用研究に取り組んできた。 調光ミラーを窓ガラスとして使用する場合、水素ガスと酸素ガスの簡便な供給システムが必要である。このため今後は、ガス供給システムの開発に取り組み、調光ミラーを用いた窓ガラスユニットの開発に取り組む方針である。 この技術の詳細は、9月27日から東京国際フォーラムで開催されるイノベーション・ジャパン2012で発表し、試作品の展示とデモを行う。 |