2012年09月25日
農水省、来年度から「地域における再生可能エネ効率的利用」着手
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は、農山漁村の自立・分散型エネルギーシステムの形成に向けて、来年度から「地域における熱エネルギーを効率的に利用するためのプロジェクト」に着手する。このため、平成25年度農林水産省予算概算要求に4億円を盛り込んだ。

政策目標は(1)農山漁村の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギーの導入促進(2)自立・分散型エネルギー供給体制の形成―である。

具体的な研究プロジェクトの内容は次の通り。
▽農業用水熱の利用技術の開発(農業用水熱を利用した農業用施設の温度制御技術の開発)
▽農作物の省エネ型加温技術の開発(効率的な加温技術と画像解析での生体情報に基づいた最適化技術の開発)
▽地中熱の利用技術の開発(農地の浅層地中熱を利用した農地・農業用施設等の温度制御技術の開発)
▽廃熱の利用技術(木質バイオマス発電所等からの廃熱利用を促進するため、高効率な蓄熱媒体を用いた熱輸送技術の利用システムの開発)
▽熱源の組み合わせによる利用技術の開発(各熱源からの集・蓄熱技術を組み合わせ、IT(情報技術)等を用いて熱利用効率の最適化を図る技術実証研究を行い、エネルギー自給型グリーンハウス=次世代型農業用ハウス=を開発する)

さらに、地域での熱エネルギーの生産・消費量、温室効果ガス等による環境への負荷、コスト低減効果などの錠収集と分析・評価を行うための「熱エネルギーの最適な生産・消費分析評価手法の開発」にも取り組む。
これらの研究プロジェクトを、民間団体等による補助事業として実施する考えである。