2012年10月05日
武田薬品、米バイオ医薬品企業を買収 ワクチン事業強化へ
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:武田薬品工業

武田薬品工業は5日、米国のLigoCyte社(本社・モンタナ州)との間で、武田薬品100子会社の武田アメリカ・ホールディングスがLigoCyte社を買収することで合意したと発表した。ワクチン事業を強化するのが狙い。

今後、武田アメリカは必要な手続きを経て、数週間以内に買収を完了する見込みである。
同契約に基づき、武田アメリカは契約一時金として6000万米ドルをLigoCyte社に支払う。

LigoCyte社は、独自のウイルス様粒子(VLP)技術に基づく新規ワクチンの開発に特化した非上場のバイオ医薬品企業。同社のVLP技術は、さまざまな遺伝子型のノロウイルスに対してワクチン作製を可能にするもので、すでにワクチン投与後にノロウイルスを負荷投与する臨床試験で予防効果が見れれている。米国、欧州その他の各国での承認を目指して、臨床試験を実施中だ。また民間投資だけでなく、国立衛生研究所や国防総省からも助成金を受けている。

今回の買収により武田薬品は、グローバルなワクチン市場でのプレゼンスを向上させ、ワクチンパイプラインを強化できるだけでなく、武田薬品の開発、販売基盤を活用して、そのパイプラインの着実な上市、販売を実現することで、持続的な成長が可能になるとみている。