2000年12月25日
出光石油化学、PP系複合材料でQS9000の認証を取得
国内石油化学メーカー初
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 出光石油化学は25日、米国ビッグスリー(ダイムラークライスラー、フォード、ゼ
ネラルモータース)が定めた自動車部品、自動車用材料に関する品質システムの規格であるQS9000の認証を、バンパーやインストルメントパネルなどの自動車内・外装用として使用されるPP(ポリプロピレン)系複合材料について、英国、米国など15カ国で認定された審査登録機関であるBVQI(ビューローベリタス クォリティー インター ナショナル)から11月23日付で取得した、と発表した。国内石油化学メーカーとしては初めての取得となる。
 今回取得した認証の範囲は、PP系複合材料で、対象事業所は千葉工場および本社の合成樹脂事業部門(生産、営業、物流機能を含む)、関連研究所(樹脂研究所、樹脂テクニカルセンター)、広島営業所、安全環境品質保証室となっている。
 同社はこれまで、すべての製品の研究開発・生産から営業・物流までの全部門にわたりISO9001に基づく品質保証システムを確立してきた。1992年11月にはPS(ポリスチレン)、PC(ポリカーボネート)でISO9002を取得、1996年1月には自社工場全生産製品(樹脂・化成品)について、全研究所を含めISO9001を取得、さらに1996年6月には国内エチレンセンター会社として初めて、環境管理システムの国際規格であるISO14001を千葉・徳山両工場で取得、1999年4月には同業他社を含めて、営業、物流、外注を含めた本社・支店・工場・研究所一括でISO9001を取得している。
 QS9000は米国ビッグスリーがISO9001をベースに定めた品質保証システムに関する規格で、新規納入業者に取得を義務付ける、あるいは同等レベルの構築を購買条件として求めている。昨今の昨今の自動車業界の再編に伴う自動車メーカーのグローバルな材料供給の要請により、QS9000取得の要求が高まっているのが現状。同社は、販売面や供給面の体制の確立だけでなく、製品の品質、管理システムの一層の充実を目的として、QS9000に準拠した品質システムの構築を推進、今回の認証取得により、直接納入している自動車メーカーはもちろん、自動車メーカーに部品を納入している各ユーザーに対して、もQS9000を基本とした不良の未然防止が強化されることになるとしている。