2012年10月24日
ダウと神華集団の石炭化学コンプレックス、環境評価書を提出
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

中国の環境保護部は10月19日、ダウと神華集団の陜西省楡林市の石炭化学コンプレックスの環境評価書を17日に受領したと発表した。

発表全文(中国語)は http://hps.mep.gov.cn/jsxm/xmsl/201210/W020121019511825884207.pdf

それによるとコンプレックスの製品が当初から変更されている。

以前の情報では、メタノールが年産332万トン、メタノールからのオレフィンが122万トン、クロルアルカリが50万トン、その他となっていた。

  既報  2009年11月09日 ダウと神華集団、陜西省で大規模石炭化学JVの起工式
      http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile/NCODE/27783

今回、3つのゾーンで23の製品群となっている。

(1)ハイドロカーボンゾーン(8製品群)

  石炭ガス化からメタノール合成、メタノールからオレフィンとアンモニアの生産
  メタノールは年産400万トン、オレフィンはエチレンとプロピレン合計で150万トン


(2)基礎プラスチックゾーン(5製品群)

  オキソアルコール、EO/EG、LDPE、PP、n-プロパノール
  合計能力は127万トン(内訳は発表されていない)

(3)機能性プラスチックゾーン(10製品群)

  エタノールアミン/エチルアミン、粗アクリル酸、ブチルアクリレート、オクチルアクリレート、精アクリル酸、ポリエーテルポリオール、プロピレンオキサイド、プロピレングリコール、過酸化水素、グリコールエーテル
  合計能力は172万トン(内訳は発表されていない)

当初計画に入っていたクロルアルカリ(50万トン)とEDC、PVC(50万トン)が削除されている。
  

コンプレックスの建設期間は2013年から2018年。ケミカル部分の総投資額は約1000億人民元で、このうち環境投資は50億人民元で全体の5%に達する。

ASIACHEMの情報では、本計画は2010年3月に国家エネルギー局から仮承認を受け、2012年9月に水資源部の黄河保護委員会から水資源承認を受けている。

中国政府の投資規則によると、正式な建設開始には環境保護局の環境承認を得たうえで、国家発展改革委員会(NDRC)の承認を得る必要がある。

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ASIACHEMでは、中国の石炭化学(石炭からのオレフィン生産)をテーマに、11月15ー16日に北京で第4回コンファレンス(Coal to Olefins Conference) を開催する。

詳細は http://www.chinacoalchem.com/events/2012CTO/2012CTO.pdf