2012年10月24日
三井化学、フェノール市況立て直しへ 来月から15-20%減産
【カテゴリー】:経営(市況)
【関連企業・団体】:三井化学

三井化学は、フェノール市況が低迷する一方で原料ベンゼン価格が高値で張り付いているため採算悪化に見舞われているが、市況立て直しを図るため中国スポット市場への供給を一時ストップする。

また11月1日から中国の輸入量の3分の1程度に当たる月間1万-1万5000トン規模(同社生産規模の約15-20%相当)の減産を実施する。

減産は、大阪工場と市原工場(千葉県)で実施する。減産の期間は設けていないが、フェノール市況とベンゼン市況との価格差が「フェノール市況がベンゼンのアジアコントラクト価格プラス400-500ドル(現在プラス245ドル前後)になることを目指す」としている。

減産は当面、大阪工場が中心となるが、千葉の市原工場もプラントの定修明け後に実施に移す。
これにより、中国を含むアジア地域のフェノールの需給バランスを引き締め、市況立て直しを図る考えである。