2012年10月26日
理研、タンパク質合成を促進するアンチセンスRNAを初発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所(野依良治理事長)は25日、これまで生体内におけるタンパク質合成を阻害すると考えられていたアンチセンスRNA(リボ核酸)の中に、タンパク質合成を促進する機能を持つものがあることを初めて発見したと発表した。

研究グループは、アンチセンスRNAの機能をさらに明らかにしようと、神経変性疾患などに関与し「センスRNA―アンチセンスRNA」のペアが発現する遺伝子Uchl1に着目し、その翻訳機構を調べた。

その結果、リポゾームとの親和性が高く、かつ特殊な配列を持つアンチセンスRNA「SINEB2」が、これと相補的配列を持つセンスRNAとの相互作用を促進し、タンパク質合成を促進させることがわかった。