2012年10月29日 |
農研機構など、砂糖収量を大幅増「逆転生産プロセス」開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:農林水産省 |
農林水産省の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)はこのほど、アサヒグループホールディングスと共同で、砂糖とエタノールの生産順序が従来と逆となる「逆転生産プロセス」を世界で初めて開発した。 この「逆転生産プロセス」を用いると、バイオエタノール生産による食料とエネルギーの同時増産、さらには需要に応じてそれらの生産量・比率を調節することが可能となる。 今後、2015年をメドに国内外での実用化を視野に入れて、同プロセスの技術的な検証と確立を急ぐ。 「逆転生産プロセス」では、砂糖生産の阻害物質である還元糖のみを選択的にエタノールに変換する酵母(ショ糖非資化性酵母)を用いて、還元糖を除去しつつエタノールを生産し、その後に砂糖の結晶化を行う。 このプロセスを用いて実際にサトウキビ搾汁を使用した実験を行い、砂糖収率を大幅に向上できることを実証した。高バイオマス量サトウキビを使用した場合と同じ条件下(搾汁に還元糖を多く含む)だと、従来比4倍の収率となった。 |