2012年11月05日
三菱化学、仏・フォルシア社と自動車内装用バイオ樹脂を共同開発
【カテゴリー】:経営(環境/安全)
【関連企業・団体】:三菱化学

三菱化学は5日、フランスの大手自動車部品メーカー、フォルシオ社(Faurecia)と、自動車内装部材に使用するバイオプラスチックを共同開発することで合意したと発表した。

両社は2014年をめどに、自動車内装部材に適した植物原料を用いたポリブチレンサクシネート(PBS)の開発を目指す。

フォルシア社は連結売上高世界第6位の自動車部品メーカーで、自動車の内装システムに優れた技術を有し、内装に使用するプラスチックの大部分を植物由来原料に代替する目標を掲げている。

一方、三菱化学は、すでに生分解性に優れたPBS樹脂「GS Pla」(商標名)を開発、製造・マーケティング中である。ポリオレフィンに近い軟質系脂肪族ポリエステルで、従来の成形機がそのまま使用できる、ヒートシール性が良好などの特徴を持つ。さらに植物由来コハク酸を原料にしたPBSを開発中だ。

またタイにはPTT社と折半出資で PTT MCC バイオケム社を設立。2015年を目標に年産2万トンのPBSプラントを同国ラヨーン県マブタプットに建設する計画を進めている。

コハク酸では、カナダの バイオアンバー社(BioAmber Inc.)と提携し、さらに高効率な製造プロセスの確立と製造・販売を推進中だ。

三菱ケミカルホールディングスでは2025年をめどに、既存の石油由来原料の消費量の20%相当を植物由来に転換することを目指している。

【Faurecia社の会社概要】
フォルシア社は、世界第6位の売上規模を誇る自動車部品メーカーで、自動車用シート、エミッション・コントロール・テクノロジー、インテリア・システム、エクステリアの4つの主要分野に特化した事業を展開している。
2011年のグループ売上高は約162億ユーロ(225億ドル)。2011年12月末現在世界33カ所に270の事業所と40の開発拠点を持ち、84,000人の従業員を有している。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1352096110.pdf