2012年11月14日
三井化学・田中社長「日中関係の影響、心配していない」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学
田中稔一社長

日中関係が“ぎくしゃく”しているが、三井化学の田中稔一社長は14日の経営概況説明会で、「中国ビジネスは何の変化もないし、心配もしていない」と語った。記者からの質問に答えた。

さらに「大型プロジェクトは Sinopecという、国家との契約によって成り立っているといってよい。日本製品だからというビハインドはない」と繰り返し述べた。

ただ、その後続けて「自動車部品に使用されるPPコンパウンドの日本車メーカー向け出荷に一部影響が出ている」と述べたが、「中国内でのPPコンパウンドの生産規模は、米国やタイなどを合わせた三井化学グループ全体の6.9%に過ぎない。大きなインパクトにはならない」と、影響が限定的であることを強調した。

同社は中国内にフェノール、EPT、BPA、ウレタンシステムなど Sinopecと合弁の大型事業を中心に8拠点(うち製造6拠点)を持ち、ほかにフェノール、EPT、不織布、機能性コンパウンドの4プロジェクトを進行中だ。

現地製品の売上高は600億円。また、グループ製品の中国での売上高は2000億円で、同社全売上高(1兆4540億円=2011年度)の14%を占めている。