2012年11月26日
カネカ、核酸クロマト型チップを本格展開
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:カネカ

カネカは、複数の遺伝子増幅産物を迅速・簡敏に目視検出可能な核酸クロマト型チップを臨床診断・食品検査などの分野で本格展開する。

その取り組みの一環として、ファスマック(本社・神奈川県厚木市、布藤聡社長)と共同で、カネカが開発した核酸クロマト型チップを用いた遺伝子組換えトウモロコシ検出に関する研究開発の成果を、11月28日に大田区産業プラザで開催される日本分析化学会で発表する。

同社はこれまで、核酸クロマト型チップを一部ユーザーと協業してきたが、今後は、検査診断薬メーカー、検査センター、大学、公的研究機関との共同開発や同社独自のオリジナルの検査診断薬の開発を加速させ、臨床診断や食品検査などの分野で積極的に展開し、5年後には30億円の売り上げを目指す。

また、カネカは2009年に制定された「KANEKA UNITED宣言」で健康に関する分野を重点分野の一つと位置付けている。D-QUICKや核酸クロマト型チップに加え、核酸を迅速・簡便に抽出するキットや増幅効率の優れたPCR試薬も年内に発売開始する予定であり、検査診断事業として10年後に150億円の売り上げを目指す方針である。