2012年11月29日
ダイセルポリ、木材チップからバイオ樹脂、年明け本格販売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ダイセルポリマー

ダイセルポリマー(本社:東京都港区、八木幹夫社長)は19日、新たに木材チップを原料とするバイオマスプラスチックを開発、来年初から「セルブレンECシリーズ」として本格販売を開始すると発表した。

広畑工場(兵庫県姫路市)にある既存のコンパウンド設備(月産1500トン)をそのまま利用し、とりあえず一般グレードから生産開始する。2013年中には、透明グレードや難燃グレードなども上市していく方針。

木材パルプを粉砕してつくる酢酸セルロースが直接の原料となる。このセルロースに可塑剤や添加剤を加えてプラスチックとする。非可食性であるうえ、自然界に豊富に存在する。トウモロコシなどを原料にしたポリマー乳酸に比べて原料調達が容易などの優位性がある。

耐熱性温度は80~90℃で、機械的強度や寸法安定性などの物性は既存のABS樹脂に近い。

このため電気部品、自動車部品、OA機器部品など、工業用分野を中心に用途開拓していく方針。

販売価格は1キログラムあたり1000円程度を予定している。2014年度の売上高3億円を目指す。