2000年12月20日
三菱レイヨン、来年1QからMMA輸出価格を100ドル引き上げ
MAAも来年1月から200ドルアップ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンはこのほど、MMA(メチルメタクリレート)モノマーの輸出価格について、来年第1四半期(1Q)以降トン当たり100ドル値上げし1,450ドル(CIF価格、バルク品)とする、と発表した。またMAA(メタクリル酸)の輸出価格についても、来年1月からトンたたり200ドル引き上げる。
 同社は、年初からMMAモノマーの価格是正や合理化に取り組み、採算改善を進めてきた。しかし、まだ充分とはいえず、さらに原料面ではナフサ価格は若干下落しているものの、なお高レベルにあること、またメタノール、アセトンは依然として強含みで推移、コストプッシュが続き高コストの状態となっている。
 一方で需給は、旺盛な需要から供給が間に合わない情勢にあり、超タイトバランスで推移している。特に今年は、透明ABS樹脂やMS樹脂用が飛躍的に伸びているほか、IT関連でPMMAシートやペレット用も自家消費を含め堅調に推移している。生産面では、10~11月にかけて各社の定修が続いたことに加え、内外で設備トラブルが続発、タイトからショートな状態となっており、供給に支障が出ている局面もあるという。また、台湾で年央の稼動を予定していた新設備が立ち上がってないことも、MMAモノマーの需給を狂わせる原因となっている。
 こうしたことから同社は、採算改善と安定供給の維持のためにも、海外のMMAモノマーの価格をトン当たり1,450ドル以上にする必要があると判断したもの。