2000年12月19日
中国のABS樹脂需要、2002年に188万8,000トンへ
新増設目立つも依然110万トン規模の輸入ポジション
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国のABS樹脂の需要は、2002年には188万8,000トンと、今年に比べ14%増加する見通しだ。また国内生産量は、今年の32万5,000トンから77万5,000トンと2倍以上に増加するものの、依然として110万5,000トン不足の不足ポジションにあり、当面は海外からの輸入に頼らざるを得ない状態が続くと見られる。
 同国における近年の主要新増設計画は表の通りで、1998年以降すでに23万トン増加、2002年までには合計59万トンが増加する見通しとなっている。
 今後大幅な増設を計画しているLG化学の発表資料によると、中国のABS樹脂需要は今年で165万トン、2002年には188万8,000トンと、2000年に比べ23万8,000トン増、14%の増加を予測している。対する供給量は、2000年に32万5,000トン、2002年には77万5,000トンに拡大し、2000年比45万トン増138%増と2倍以上に拡大する見通しで、自給率も2002年には41.2%に拡大するものの、依然として供給は110万トンを超える不足状態が続く計算となる。
 このため当面ABS樹脂は輸入ポジションにあることには間違いないが、逆に欧米を含めた外資企業が現地生産を行う余地が大きいことも事実であり、LGのように中国で新増設を計画する企業が出現する可能性も高い。

http://www.c-nt.co.jp/news/china_abs.html">最近の中国主要ABS樹脂新増設計画とABS樹脂需給予測