2000年12月18日 |
BASF、アボットに医薬品事業を69億ドルで売却 |
ポートフォリオ強化の一環/来年1Qめどに売却を完了 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:BASF |
BASFは18日、利益ある成長の基盤をさらに拡大するためのポートフォリオ強化の一環として、同社の医薬品事業であるBASFファーマを米国のアボット・ラボラトリーズに総額69億ドルで売却する、と発表した。14日、両社が契約書に調印したもので、BASFファーマの所有する全世界の医薬品事業が対象。関係当局の承認ならびに事業売買諸手続完了後、2001年第1四半期注には売却を完了する予定。 BASF本社のユルゲン・シュトルーベ社長は、「我々は革新的な化学、高効率のフェアブント(統合生産・経営システム)、そしてグローバルなプレゼンスによって、BASFの未来を形造っている。農業用製品分野と石油・ガス分野での拡大しつつある地位が、これをさらに支えてくれている」と述べ、医薬品事業売却後、BASFの総売上高の50%以上は景気循環の影響を受けない部門からの売上高によるものとなり、また売上高の3分の2以上がそれぞれの市場でトップ3社に位置する事業になるとしており、今後もトップ3社に入る事業を増やしていく考え。 またシュトルーベ社長は、「(医薬品事業の)売却による収入で、我々はコア事業での投資や選択的な買収を強化することができる。また、実施中の株式買戻しプログラムを今後さらに継続し、財務負担の軽減も図ることが出きる」と、さらなる成長の可能性を説明した。 なお、BASFファーマは、従業員1万700名で、2000年の売上高は焼く26億ユーロを予想している。代謝系の病気や心臓血管系疾病、免疫系や痛みなどの治療薬が事業の主力となっている。また、アボット社のマイルズ・ホワイトCEOは、「今回の買収は、当社のグローバルな事業展開の戦略に合致したものであり、大きな相乗効果が生まれる」と述べている。 |