2013年01月09日
VEC・森会長「塩ビの特性生かし未開拓市場を拡大」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会
挨拶する森俊三VEC会長

塩ビ工業・環境協会(VEC)の森俊三会長(信越化学工業社長)は9日、同協会の賀詞交歓会で挨拶し、「昨年は市場環境にも厳しいものがあったが、今年は新たな政治の枠組みの下、力強い成長が遂げられるように期待したい」と述べた後、塩ビ業界の課題として「樹脂の持つ優れた特長をアピールし、未開拓の市場を掘り起こしていくことが重要だ」と、需要の回復・拡大に期待と意欲を見せた。

2012年の塩ビ樹脂の需要は、内需が100万トン強でほぼ前年並みだった。輸出は中国経済の減速や円高の影響から24万トン程度にとどまる見込み。

森会長は「塩ビ樹脂には環境性能を含めて、本来の優れた特長を持っている。これをアピールし、樹脂窓やサイディングなど、海外に比べても未開拓な市場を掘り起こし、あわせて創造的なものづくりを進めていきたい」と会員各社に協力を求めた。

最近の動向として、以下の3つを紹介した。
(1)「節電と省エネルギー」への貢献。原発運転が止まる中で、各社は省エネや操業時間の調整などにより対応した。夏冬を通じて、断熱性能の高い“樹脂窓”が快適な生活と節電に寄与した。昨年11月には経産省、国交省の後援で「環境時代のビルディングエンベロープを考えるシンポジウム」を開催し好評だった。
(2)塩ビ樹脂のデザイン性や可能性を追求した、2回目の「コンテスト」開催した。
(3)リサイクル技術の向上と活動の充実。ロンドン・オリンピックでも注目されたが、今後も塩ビ樹脂の優れた環境性能を生かして、世界の塩ビ産業とともに地球環境問題に積極的に取り組んでいきたい。