2013年01月10日 |
昭電と東北大学、炭素製品「グラフェン」量産化技術を開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工と東北大学の本間格教授(多元物質科学研究所)らは10日、革新的な炭素材料となる「グラフェン」の超臨界流体を用いた量産化技術を開発したと発表した。昭和電工では、安価で良質な「グラフェン」の製造が可能になったとして、用途や市場性など実用化に向けた検討を急ぐ。 研究は、科学技術振興機構(JST)の支援プログラム(A-STEP)の一環として、東北大学の基礎研究をシーズに、昭電と共同で実現可能性を検証してきた。 「グラフェン」は、グラファイト(黒鉛)結晶の単層体。炭素原子がハチの巣状に6角形のネットワークを形成したシートで、シリコンの100倍のキャリア移動度(固体の中でのキャリアの流れやすさを表す指標)を持つほか、熱的・化学的安定性に優れるなどの特長がある。 昭電では今回の成果で、安価で良質な「グラフェン」の製造に見通しが得られたとし、今後は従来の電子材料用途だけでなく、軽量高強度構造部材や電池材料、エレクトロニクス、電力・発電などエネルギー技術への展開を目指す。炭素製品事業では、これまでの「カーボンナノチューブ」、先に三菱商事との提携が決まった「フラーレン」に次ぐ、第3の柱になると期待している。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1357794801.doc |