2013年01月16日
名大、千葉大など、一次元有機分子鎖の作製に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

物質・材料研究機構(NIMS)は、名古屋大学、千葉大学、産業技術総合研究所と共同で、特殊な基板を使うことで有機分子を完全に一次元に並べることができる一次元有機分子鎖の作製に成功した。15日発表した。高効率有機分子デバイスの実現に道筋をつけたことになる。

これまでの一次元分子鎖は、不完全な鎖構造・低い移動度であるに対し、今回得た一次元分子鎖は、完全な鎖構造・高効率での電荷・電子スピンの伝導であることが分かった。とくに、完全な鎖構造・端の分子を回転することにより、分子ギアになることが示された。

これは、有機分子中に電荷や電子スピンを高効率に流すシステムの開発成功であり、今後の有機半導体エレクトロニクス・スピントロニクスデバイスの開発を加速させるものと期待されている。