2013年01月24日
NEDOと三菱重工、世界初・油圧式大型風車を実用化
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:三菱重工業、NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は24日、三菱重工業が新型の洋上風車として、世界初となるデジタル制御の油圧ドライブトレインを採用した大型風力発電設備を開発したと発表した。NEDOも支援した。

風車の大型化は世界的に開発が進められているが、従来方式には増速機や周辺機器等の信頼性に課題があった。
これらを解決した今回技術の実用化は、風車の大型化に向けた大きな一歩になるとしている。

NEDOと三菱重工業は昨年12月から、横浜製作所(横浜市金沢区)に、これまでのギアドライブに代えて油圧ドライブトレインを採用した大型風力発電設備の試験運転に入った。
三菱重工は2010年に買収した英国のベンチャー企業、アルテミス社が持つ油圧デジタル制御技術を生かした。

デジタル制御の油圧ドライブトレインを持つ大型風力発電設備の運転は世界で初めて。発電効率、コスト競争力に優れるなどの利点を持つ。

NEDOと三菱重工業はさらに今後、7,000KW級の新型洋上風力発電設備の開発を加速させる。今年中に英国で陸上実証機の据付・運転を開始する計画で、新型洋上風車量産機の2015年市場投入を目指す方針である。