2013年01月31日
帝人グループ、世界初のカーボン・ナノチューブ繊維開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

帝人は31日、アラミド繊維事業を手がけるテイジン・アラミド(本社:オランダ)がこのほど米国ライス大学などと共同で、世界初となるカーボン・ナノチューブ(CNT)100%の高強度繊維を開発したと発表した。

金属ワイヤーと同等の電気伝導性と、グラファイト繊維に匹敵する熱伝導性を実現した。また、高い強度としなやかさを有しており、紡織用の繊維のように取り扱いができる。

構造は、繊維軸に沿ってCNTが規則正しく配列されており、テイジン・アラミドが持つパラ系アラミド繊維「トワロン」の紡糸法によって量産化できる特性がある。

今後は、これらの特性を活かし、航空機や自動車のケーブル、電気通信ケーブルの軽量化に向けた銅線代替として用途開発を進める。電子機器のアンテナ、放熱・冷却用途分野にもCNT繊維の熱伝導性を活かすことができる。さらに医療やエレクトロニクス分野への応用研究にも取り組んでいく方針だ。