2000年12月13日
旭化成、ジャパンエナジーから山陽石油化学の全株取得
エチレンから誘導品まで一体運営
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、ジャパンエナジー

 旭化成工業とジャパンエナジーの両社は13日、共同投資会社である山陽石油化学の株式のうち、ジャパンエナジーが保有する全株式について2001年4月をめどに旭化成に譲渡することで基本合意した、と発表した。株式譲渡価格など、その他の具体的な条件は今後両社間で協議して決定する。
 山陽石油化学は1968年7月水島地区コンビナートの中核エチレンセンター会社として両社共同出資で設立、現在同地区にエチレン年産44万3,000トン(定修年)、ベンゼン同30万トン設備を持ち操業中。原料ナフサはジャパンエナジーが供給、製品は全量旭化成が石化原料向けに引き取っている。
 両社は山陽石油化学設立当初から、ナフサ供給など原燃料関係を通じて密接な関係にあった。しかし、国際化が進む中で石油化学業界の事業環境は一層厳しくなることが予想されることから、旭化成がエチレンから誘導品まで一体運営したほうがより競争力が確保できるとの点で一致した。一方、ジャパンエナジーは、一時はPP(ポリプロピレン)など石油化学業界への進出を計画したこともあったが、ここに来て石油産業の経営環境が大きく変わってきた。このため、今後はエチレン事業から手を引き、“本業回帰”する方針を決めた。
 今後とも両社は、原料取引関係を含め協力関係を継続するとしている。なお山陽石油化学は資本金20億円で、出資比率は旭化成60%、ジャパンエナジー40%。