2013年02月06日
東洋紡、LED光源の特徴生かしたポリエステルフィルム開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東洋紡

東洋紡は、小池康博・慶應義塾大学教授との共同研究により、ポリエステルを原料とした虹むら(位相差によって虹のような色むらが見られる現象)を解消した超複屈折フィルム「コスモシャイン」を開発したと5日発表した。

同社は、液晶ディスプレイのバックライト光源のLED化が進んでいるため、小池教授の「LED光源の特徴と超複屈折の技術を組み合わせることで、これまでにない液晶ディスプレイができる」という発想をもとに、新しい機能を持つフィルムの開発を進めていた。

開発した「コスモシャイン」(超複屈折タイプ)は、今まで液晶ディスプレイに使用される部材(偏光子部材を除く)では等方性(複屈折ゼロ)の部材しか使用できないと言われていた常識を覆す逆転の発想を実現した新しいフィルム。

主な用途は、(1)PVA偏光子保護フィルム(2)タッチパネル用各種ベースフィルム基材 (3)液晶画面の視認性改良(偏光サングラス対応)フィルムーなど。

すでにフィルム主力工場である犬山工場の1ラインを改修し、月産能力約1000万平方メートルの生産体制を整えた。2015年には、売上高150億円を目指す。