2013年02月20日
森・VEC会長「塩ビの内需回復まだ見えない」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

塩ビ工業・環境協会(VEC)の森俊三会長(信越化学工業社長)は20日の定例会見で、塩ビの1月の需給状況について「年が明けてから、少しは(需要が)上向くかと期待していたが、何も変わっていない。輸出は前年比増加したが国内需要は前年水準に到達していない。内需のアップなくしては業界は上向かない」と強調した。

さらに安部政権の政策運営に触れ「アベノミクスもまだ政策が出ただけで、実態は出ていない。時間がかかるのだろうが、今は円高是正だけ先行している感じだ」、「その円安も輸出を後押ししているとしても、原料高となって製造コストを圧迫している」と、やや不満のにじむ口ぶりだった。

今後の塩ビの需給見通しについては「中国の春節前の需要が例年ほど大きくなかった。春節が明けて今後どうか。期待はしているが誰も予測できない。日本のマーケットは一杯の状態だし、やはり東南アジア目を向けていくしかない。円安を利用して市場を拡大していくのがいいと思う」と、東南アジア市場の拡大をポイントに挙げた。