2000年04月21日
相次いで廃プラ油化装置が稼動開始
北海道の2地区で容器リサイクル法の施行に合わせ
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:東芝、三井物産

 札幌市と三笠市に相次いで家庭系廃プラスチックリサイクルの大型設備が完成した。
 一つは、テルム、東芝、三井物産、札幌市の4者共同出資によって設立された「札幌プラスチックリサイクル」。資本金は3億円。通産省のエコタウン事業の補助金交付を受けている。同市ならびに同市周辺の家庭から排出される一般プラスチック系の容器包装材を熱分解してナフサや重油に転換する役割を持つ。処理能力は年間1万4,000トンである。塩ビ製品も脱塩素工程で塩素を分離し塩素として回収する設計になっている。19日に現地で竣工式を開催して一般に披露したあと本格操業に入っている。
 もう一つは、三笠市、千歳市、滝川市など道内の7都市の共同出資で設立された「道央油化センター」。関係地域の家庭から同じく一般系プラスチックによる容器包装材を回収して熱分解法で灯軽油に転換する。処理能力は同6,000トン。同じく国の補助金交付を得ている。27日に現地で竣工披露式を開催後、本運転を開始する予定。
 いずれも、容器リサイクル法の4月1日からの本格施行に合わせて専用油化設備の建設工事を進めてきたもの。これら二つの油化センターの操業開始によって、家庭系廃プラスチックの油化プロセスによるリサイクル事業者は既存の「瀝青鉱油」(新潟市)を合わせて3社となった。総処理能力は同2万6,000トンである。