2000年12月12日
昭和電工、台湾向けC3の輸出を来年1・四半期も見送り
価格面で台湾側ユーザーとの折り合いつかず
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は、今年第4・四半期(10~12月期)に続いて来年の第1・四半期(1~3月期)も台湾向けのプロピレンの輸出を見送ることになった。
 これは、同社が台湾ポリプロとの間で進めてきた価格交渉が前期の場合と同様に不調に終わったことによるもの。台湾PP側は最近のアジア地域におけるスポット相場並みに引き下げることを強く希望、それに対して昭和電工は採算を維持するにはトン当たり450ドルが最低の条件と主張し、ともに譲らなかったため一先ず話し合いを打ち切ることになったと伝えられる。
 台湾PPの設備能力は年産32万トンで、必要原料は台湾・中国石油や昭和電工、さらにはマレーシア・シェルなどから購入している。ただし、最近は狙い通りの価格で必要なプロピレンを十分に確保できず減産を余儀なくされている模様。
 今回の昭和電工との話し合いの不調によってさらに減産率を引き上げていく構えであり、当面の操業率は60%ていどになるのではないかと見られている。