2013年02月27日
理研、植物のリン欠乏ストレスを緩和する新糖脂質発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所(野依良治理事長)は27日、リンが不足した環境でも植物の生育を維持する糖脂質「グルクロン酸脂質」を発見し、その生合成に必須な「SQD2遺伝子」の同定に成功したと発表した。

肥料の三大要素(窒素・リン酸・カリ)の1つとしてあげられるリンは、植物の生育に必須な元素である。肥料の原料として欠かせないリン鉱石は近年枯渇が危惧されており、農業分野で大きな問題になっている。

今回の研究成果で得られたグルクロン酸脂質やSQD2遺伝子を有効利用することで、リン欠乏に耐性な植物の作出が期待できる。また、生物学的事象の背景にある代謝を理解する技術として、メタボローム解析が非常に強力であることも示した。