2013年03月05日

独ランクセス、ブラジルの乳化重合法SBRを溶液重合法に転換

【カテゴリー】：海外（新製品/新技術） 【関連企業・団体】：なし

ランクセスは3月4日、グリーンタイヤ（省燃費型高性能タイヤ）の需要増大に対応するため、ブラジル Triunfo工場の乳化重合法SBR（e-SBR）プラントを溶液重合法（ｓ－SBR)に 転換すると発表した。 能力は現在と同じ年産11万トンで、2014年末にスタートする。投資額は8千万ユーロ。 e-SBRについてはリオデジャネイロの工場で引き続き生産し、ブラジル市場に供給する。 EUのタイヤの「ラベリング（表示）制度」導入や燃費規制で、グリーンタイヤの需要が増え、各社がs-SBRプラントを新設している。 日本企業も、住友化学、旭化成、日本ゼオンがシンガポールでs-SBRプラントを新設している。 ランクセスではグリーンタイヤ用の高機能ゴムの需要は2017年まで年率10%程度伸びると予想しており、ブラジルでもタイヤのラべリング制度が2016年下期に始まる予定であることから、既存プラントの転換を決めた。 同社は各地でs-SBRや同じく高機能のネオジウム触媒ポリプタジエンゴム (Nd-PBR)の増設を行い、シンガポールでは年産14万トンのNd-PBRプラントを新設中である。 ランクセスは2007年にブラジルのBraskem とUnipar などから合成ゴムメーカー Petroflex の株式の70%を買収、2008年に残りの株式についてTOBを行い、100%子会社化した。