2000年12月11日 |
藤沢薬品、入眠剤「マイスリー錠」を13日から発売 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:藤沢薬品 |
藤沢薬品工業は11日、サノフィ・サンテラボ、藤沢サノフィ・サンテラボと共同開発した入眠剤「マイスリー錠」(一般名:酒石酸ゾルピデム)を13日から発売する、と発表した。 不眠症治療薬の第一選択薬としては、従来ベンゾジアゼピン系睡眠薬が使われているが、中枢神経にはこれらの薬剤と親和性の高いω(オメガ)受容体と呼ばれる受容体がある。ω受容体には2つのサブタイプがあり、ω1受容体は催眠鎮静作用、ω2受容体は抗痙攣作用、抗不安作用および筋弛緩作用に深く関与していると考えられて、不眠症治療にはω1受容体に選択的に作用する薬剤の開発が待たれていた。 マイスリー錠は、1980年代にフランスのサノフィ・サンテラボで発見された非ベイゾジアゼピン構造(イミダゾピリジン構造)を有し、ω1受容体に高い選択性を有する作用持続時間の短い睡眠薬で、(1)選択的な催眠鎮静作用有し、速効性がある、(2)生理的睡眠パターンに近い自然な睡眠をもたらす、(3)入眠障害、熟眠障害だけでなく、血中濃度焼失半減期が短いにもかかわらず中途覚醒、早朝覚醒にも効果を示し、翌朝までの持ち越し効果が少ない、(4)他のベンゾジアゼピン系睡眠薬に比べ、反復投与しても耐薬性、依存性が形成されにくい、などの特長を持っている。 なお本剤は、フランスでの発売をはじめ、現在約80カ国で販売されており、日本では今年9月に輸入、製造の承認、11月の薬価収載を経て、発売となるもの。 |