2000年12月08日
ポリオレフィンのアジア市況、底を打つ
PPホモポリマーはわずかながら上昇
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:伊藤忠商事

 伊藤忠商事など大手商社筋によると、アジア地域におけるポリオレフィンのスポット相場がここにきて全体に底を打ってきた。PPのホモポリマ—にいたってはわずかながら反騰している。
 今週に入ってからのアジア地域におけるポリオレフィンのオファー価格は、香港のC&Fを例に取ると、HP-LDPEがトン当たり650~680ドル、L-LDPEが同600ドル前後、HDPEが同600~620ドル、PPのホモポリマーが同540~560ドル--となっている。
 これらを11月中旬に比べると、ポリエチレンはいずれも同10~30ドル安にとどまっている。9月中旬をさかいに雪崩を打って下降してきた同地域のポリエチレン相場だが、さすがに供給各社が逆ざやに堪え兼ねて安値オファーを見送る行動に出始めたことから低水準ながらも安定に向かい始めたと言える。
 PPのホモポリマーの場合は逆に同20ドルがらみ上がっている。ポリオレフィン以上に下がりすぎたことの反動が出てきたと見られる。
 今後の見通しについては、中国の「旧正月需要」(正月前需要と正月明け需要)がおおむね順調なことと、供給各社が赤字輸出を手控える構えを一段と強めていること等から判断して徐々に上向くと予想する向きが大手商社の中には多い。