2000年04月19日
BASF、1999年度環境・安全・衛生報告書を発行
初めて工場での原料搬入・搬出の動きが記載
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:BASF

 BASFジャパンは18日、独・BASFが昨年1年の「レスポンシブル・ケア」の包括的な活動を報告するため「1999年度環境・安全・衛生報告書」を発行した、と発表した。
 報告書ではBASFグループの全体の活動と、ルートヴィヒスハーフェンの本社での活動が掲載されている。また同社の世界各国における環境・安全・衛生に関する管理システムとレスポンシブル・ケア活動の事例として、環境保護、プロダクト・スチュワードシップ、職場での安全と衛生、生産プラントの保安体制と緊急時の対応、輸送の安全性などが紹介されている。また、同グループでの環境に関する24項目の具体的目標、行政担当責任者と同社環境部門責任者との欧州化学政策に関する対話、ドイツ本国での数字による実績の報告も含まれている。
 また、報告書には初めて同社ドイツ本社の総合生産拠点「フェアブント」にある350の工場での原料の動きが記載されている。これによると工場に搬入された原料は酸素1,020万トン、窒素、希ガス60万トン、天然ガス、石炭、石油210万トン、水13億トン、取引サプライヤーからの出発原料450万トン。工場から搬出された原料として、約8,000種類の製品合計830万トン、生産で生じた廃棄物116万トン(内95%が熱エネルギーや原料リサイクルで再利用)大気に放出された水蒸気1,800万トン、大気汚染物質1万7,500トン、放出二酸化炭素480万トンとなっている。
 さらに報告書では数字によるエネルギーのバランスシート、排出物の減少、事故の減少などの数字による実績も掲載されている。
 なお、BASF本社では1999年環境保護設備に2,250万ユーロ(1998年は1,890万ユーロ)を投じ、運営コストは4億3,150万ユーロ(1998年は4億5,560万ユーロ)となった。世界全体ではグループの環境保護設備への投資は1億2,900万ユーロ(1998年は1億2,580万ユーロ)、運営コストは8億200万ユーロ(1998年は7億7,410万ユーロ)となったとしている。
 報告書は1988年からドイツ語版と英語版で発行されており、英語版は5月上旬に日本に届く予定。