2000年12月07日 |
旭化成、タイ・サウジのプロパン法AN計画でFSを開始 |
いずれの計画も来年上期中に最終決定へ |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成 |
旭化成工業は、タイおよびサウジアラビアにおけるAN(アクリロニトリル)製造設備建設について、新技術のプロパン法の採用も視野に入れたFS作業を開始した。 タイではマプタプットに現地のPTTと合弁でAN年産25万トン設備を新設する方針だが、製法については実績のあるプロピレン法のみならず、現在開発を進めているプロパン法の採用も検討することで本格的なFS作業を開始したもの。完成時期についてはプロピレン法を採用した場合には2004年、プロパン法では2005年になるとしている。 一方、サウジアラビアにおいてもAN新設計画を検討中だが、その場合もプロピレン法およびプロパン法のいずれかを採用する方針で、本格的なFS作業を開始した。いずれのFSも来年上期中に終了し、企業化計画固めに入る。 同社では、プロパン法を次世代のAN製造技術として研究開発を進めてきており、既に川崎のパイロットプラントで実証試験を行ってきている。技術の実証は2003年までに完了したいとしており、今後のAN新増設での積極的採用をしていく考え。 同社ではAN事業をコア事業と位置づけグローバル展開を加速させており、韓国では今月から子会社の東西石油化学で、既存2系列13万トンのうち6万トン系列をスクラップ・アンド・ビルドにより20万トン新プラントの建設工事を実施、27万トン体制の構築に着手している。さらに米国ではソルーシアの新増設25万トン設備からも、年間5万トンの引き取り枠を確保、先月から受給を開始している。 |