2013年04月01日
東レ、アジア各地で包装用フィルムの生産拡大
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

東レは1日、食品等包装用フィルムの蒸着加工設備をアジア各地で増強することを決定したと発表した。

具体的には、東レフィルム加工(TAF)が2013年10月の稼働予定で福島工場に包装用ポリプロピレン(PP)フィルムの新鋭蒸着機を導入するほか、マレーシアのペンファイバー(PFR)がTFTの技術支援により新鋭蒸着機を導入し、包装用蒸着PET(ポリエステル)フィルムの生産を2014年4月に立ち上げる。また、すでにタイのタイ・トーレ・シンセティクス(TTS)が2012年10月に蒸着用CPP(無延伸ポリプロピレン)フィルムの能力増強を行っており、この3社の総投資額は約30億円となっている。

TAFの包装用フィルムの事業の30%を占めるアルミ蒸着フィルムは、密着性、ガスバリア性などの品質・性能の優位性や海外東レグループとの連携による多様な品揃えにより、国内トップシェアを維持している。
今回、福島工場に導入する新鋭蒸着機は月産580トンの能力があり、これに伴い包装用アルミ蒸着能力は現有の約2倍の月産1100トンとなり、収益力改善とシェアアップを図る。

また、マレーシアのPFRは、現在PETフィルムの製膜設備月産3600トンであるが、月産375トンの能力を持つ蒸着機を新設することでフィルム加工品事業に新たに参入する。

タイのTFTは、蒸着設備を月産400トン、さらに製膜設備は昨年10月の能力増強により月産550トンの能力となっている。