2000年12月04日
三井化学グループNF3生産能力を追加増強
下関に1系列200トン、安定供給体制強化
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は4日、100%出資子会社の下関三井化学内に新たにNF3(3フッ化窒素)プラントを1系列(生産能力200トン)追加することを決めたと発表した。2001年4Q(10~12月)運転開始の予定。
 同社は今年6月、米国子会社のADC社(Anderson Development Company)とともに、日米同時のNF3増強を決め、2001年1Q(1~3月)の営業運転を目ざして現在建設工事中だが、今回の決定はこれに続くもので、供給能力はさらに増えることになる。
 NF3は半導体や液晶パネルの製造工程で使われるクリーニングガスとして市場を拡げてきたが、昨年から半導体市場の景気が急速に回復したこと、液晶市場が大型パネルを中心に大きく成長したこと、さらに最先端の半導体製造設備にNF3が導入されていることなどから世界的にタイト状態になっている。
 同社は1990年に電解一段法によるNF3の工業化に成功し、下関三井化学内にプラントを完成、順次生産能力を拡大してきた。1997年には米ADC社でも製造を開始し市場を開拓してきた。下関での新系列追加により、日米2拠点でのトータル供給安定性がさらに増したことになる。
 
<参考>下関三井化学(株)の概要
1.社名 下関三井化学株式会社
2.設立 2000年9月7日
3.資本金 40億円
4.出資 三井化学100%出資
5.所在地 山口県下関市彦島迫町7丁目1番1号
6.社長 近藤 稔氏
7.事業内容(1)燐系製品、肥料の製造・販売・研究
(2)化学製品の生産受託
8.売上高 約90億円(2001年度予想)