2013年05月17日
「日化協技術賞」に三菱化学、レイヨン、花王の3社
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本化学工業協会

日本化学工業協会(会長: 高橋恭平・昭和電工会長)は、15日、優れた化学技術の開発や工業化によって経済社会に貢献した事業者を表彰する「第45回 日化協 技術賞」受賞者を発表した。

<総合賞>を「革新的なEG触媒プロセス」を開発した三菱化学、 <技術特別賞>は「高精度DNAチップ」の三菱レイヨン、また<環境技術賞>は「超濃縮型液体洗剤」の花王に決った。表彰式は5月29日の定時総会の席上行う。

【総合賞】三菱化学 「エチレングリコール製造のための革新的触媒プロセスの開発と工業化」
従来はエチレングリコール(EG)を得るのに、酸化エチレン(EO)に大量の水を加えて(水和反応)いたが、触媒を使ってEOと炭酸ガスを反応させるプロセスを開発した。少量の水でEG反応し、脱水工程が簡略化できる。技術はすでに、韓国、サウジアラビア、シンガポールなどで採用され、コスト・エネルギー・環境負荷の削減に貢献。

【技術特別賞】三菱レイヨン 「高精度繊維型DNAチップの開発と工業化」
従来から二次元配列のDNAチップを繊維中空糸を使い三次元配列とすることに成功した。特定遺伝子を解析するDNAチップを安定的に量産することを可能にした。オーダーメード医療の発展に貢献が期待されている。

【環境技術賞】花王 「超濃縮衣料用液体洗剤の開発」
地球温暖化や水資源枯渇などが深刻化する中で新衣料用洗剤「アタックNeo」(商品名)を開発。すすぎ回数を1回に減らすことで節水・節電・時間短縮など地球の環境負荷低減に貢献する。