2000年04月11日
OECDのエンドクリン試験法開発、新段階に
子宮増殖アッセイ法などがフェーズ2のステップへ
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:住友化学、三菱化学

 通産省基礎産業局の調べによると、OECDが日米欧の先進各国の参加を得て進めている内分泌かく乱物質の試験法の開発が軌道に乗りいくつかの試験法が新段階に入りつつある。
 OECDが開発中の試験法は、(1)子宮増殖アッセイ法(2)ハーシュバーガーアッセイ法(3)改良28日間反復投与試験--の3種。このうちの「子宮増殖アッセイ法」の開発は日本がリーダ国となっており、化学物質評価研究機構、食品薬品安全センター、残留農薬研究所、三菱化学安全科学研究所、日本バイオアッセイ研究センター、住友化学工業の各研究組織が参加している。プレバリデーション試験のフェーズ1を終了して、同フェーズ2の段階に進んでいる。複数検体と単一用量の比較試験、ならびに用量作用曲線作成試験を計画、今年8月ごろまでに試験・作業を終了の予定。
 同じくフェーズ2のステップを迎えているのは「改良28日間反復投与試験」である。リーダ国はドイツ。わが国からは、前記の六つの研究組織のうちの日本バイオアッセイ研究センターを除く五つの組織にボゾリサーチセンターを加えた六つの機関が参加している。フェーズ2では、エチニルエストラジオール、ゲニステイン、ノニルフェノール、タモキシフェン、メチルテストロテン、フルタミド、DDE、L-チロキシン、プロポルチオウラシル、フェナリモル--の10物質が被験物質に取り上げられる。
 残る「ハーシュバーガーアッセイ法」も、今年9月までに第1ステップの評価を終了して第2ステップに移行する見通し。リーダ国は米国。参加ラボは子宮増殖試験と同じとなる。