2000年12月01日
三井化学、2002年度の新製品売上1000億円目指す
生分解性ポリマー等でパイプラインをさらに充実
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学、三井化学

 三井化学は来年4月から新中期経営計画の実現に取り組むが、この中で2001年度の重要課題の一つに「新製品開発戦略の加速」を取り上げていくことになった。具体的には、2002年度における新製品の売上高を1000億円とすることを目標にしていく。
 同社では、三井石油化学と三井東圧化学の合併効果の早期実現には「コア事業の拡大・成長戦略の構築と実行」「連結経営計画システムの構築と実行」の2つの課題のクリアが不可欠と判断、このうちの前者のテーマを確実に実現していくため「ポリオレフィン事業の拡大戦略の具体化」と「新製品開発戦略の加速」を強力に推進していくことにしたもの。
 ポリオレフィン事業の拡大は、来年10月に住友化学工業のポリオレフィン部門と統合することによって狙いのかなりの部分は達成できる見込みにある。
 しかし、新製品事業の拡充プランは、同社単独で短期間に年商1000億円を実現するという高いハードルに挑戦するものだけに今後どういった具体策がまとめられていくかが注目される。
 いまのところ同社では、アーレンやアペルといった機能性ポリマー、不織布などの樹脂加工品、レンズモノマーなどの精密化学製品--等の既存新製品の拡販と、生分解性ポリマー、PDP用フィルター、PE配水管、新ホフマンPAM、ハイレット--等の戦略開発製品の早期育成によって目標をクリアするようにしたいとしている。これまでリストアップしてきた新製品のパイプライン数(424テーマ)で実現可能な年商額は830億円であったが、今回はそれをかさ上げすることにしたもの。なお、新製品開発戦略に基づく今年度の新製品の年間売上高は約270億円になる見込み。