2013年05月27日
藤原・旭化成社長「今年度営利目標、過去最高1300億円」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成
藤原健嗣社長

旭化成の藤原健嗣社長は27日記者会見し、中期経営計画(2011-2015)「For Tomorrow 2015」の進捗状況と今後の展開について説明した。

藤原社長は、中計中間点にあたる2013年度について「営業利益で史上最高益の1300億円達成を狙う」としたうえで、「変化する年であり、変化を通じて成長路線を加速していく年にしたい」と強調した。
中計最終年度の2015年度には営業利益1600億円に達する見通しである。

事業領域別の中計進捗状況と2015年度の営業利益見通しによると、
(1)ケミカル・繊維は2期連続で営業減益(2012年度実績270億円)になったが、2013年度は円高是正と拡大施策の収益貢献開始で営業利益500億円へと大幅増益となり、最終年度の2015年度には700億円となる見通し
(2)住宅・建材は、新しい住まい方の提案で2011-2012年度連続して過去最高益(同582億円)に達した。2013年度も消費税増税前の駆け込み需要取り込みで655億円と増益、2015年度には500億円に拡大する見通し
(3)エレクトロニクスは、超円高と国内顧客の不調で2期連続で減益(同28億円)となったが、2013年度は円高の是正、海外強化で収益が回復して100億円、2015年度には200億円に倍増する見通し
(4)医薬・医療などヘルスケアは、自社新薬(骨粗鬆症治療薬など)の拡大で急成長(同232億円)し、2013年度も医薬・クリティカルケアの収益拡大、円高是正による海外事業の収益改善で287億円、2015年度には350億円に達する見通しーとしている。

これら4事業合計の全社ベースの営業利益予想は、2013年度に過去最高の1300億円(2012年度実績は920億円)から、2015年度には1600億円に増大する見通しである。

一方、収益力向上施策では、2013年度に100億円以上、2013-15年度200億円以上への収益改善を図る。
また、構造改善強化としては、国内石油化学事業の需要減退への対応など不採算事業の整理、効率化を継続推進する。